バトルロワイヤル弐 29話
一方、モニター室…
「まずいな…他チームといえど、この状況…」
「…あぁ…奴は放って置けない、危険すぎる人物…それに対して、クロスジーンたった1人では…」
「そうだな…」
エグゾンが沢山のモニターを凝視する中、隣で一人の天才数学者が話す。
ウェズン・オリジン。Bチーム。
(↑彼の仮デザインの落書き)
「…奴はPtソードといって、連続覚醒を許すアイテムを所持している…奴の強さの根源はここにあるんだ…」
「なるほど、な…」
「…貴方には見えるのか…この膨らませられた戦力の値が…」
「…まぁ、な…我々も伊達に数学者を続けてきた訳じゃない…」
「…我々?」
「…ふっ…私にも共に行動する仲間がいたものだ…しかしあの時失った、その力を復活させてくれたのがあの科学者…」
「…!」
「ふっ…これからはこの力が大きな鍵となる…」
「力…?」
ウェズンはただモニターを見つめる。
僅かな笑みを含めて…
「…人は時の流れに抗う事はできぬ…例えどれほど過去へ戻りたくとも…この先の未来を知りたくとも…。そんな事より、今は奴だ。」
「…あぁ…そうだな。その事は後で話そう。…奴の名は、ヴィーツァ・クライス。皆から恐れられる存在だ…」
「…なるほどな、仕方あるまい、奴に対抗できる人物を投入するのが良策であろう…」
「…貴方…ここで戦いたいと言うのか…?」
ウェズンが自分の右手を見つめる。
「…いや、この力を発揮するには、まだ早すぎる…他にもいるんだろ?頼れる奴…」
「…最後の1人だがな…今回は1チームで誘える人数は10人までと規制されてしまった…」
「…そいつのデータは?」
「古賀魄亜…スナイパー且つ剣士としても優秀な戦士…まだまだ謎が多いと言われている…」
ハクア・コガ。Bチーム。
「お呼びか。」
「…噂をすれば、だな。」
「彼か…」
「あぁ…w」
ハクアが姿を現す。
「…ヴィーツァ…奴と戦っているクロスジーン、ギルト氏の戦力が尽き始めている…事実上、他チームではあるが援助してほしい…行けるか?」
「…俺の戦力、な侮りそ…御意、俺が此奴の元へと馳せ参じよう…」
「…奴はいつの時代の人物なんだ…」
ウェズンが呟く。
「平成だ。」
「……」
続く。