-lavaの研究所- "Lava"ratory

自作ストーリーの情報庫且つ稀にlavaの日常晒し

バトルロワイヤル弐 3話

ファクトがザイディンを倒し、勝ち誇っていた矢先…
どこからか突然に声がした。
「お前は本気で俺を……怒らせた」
その言葉と同時にファクトの首元に攻撃が掛かる。
そしてファクトは首元から盛大に血を吹き出す。
あ、命に別条はないから安心してね☆
突然の出来事に戸惑いながら周りを見渡すファクト。
「ど…どこだ……!?」
だがそのファクトの言葉に答える事なく、再び声が聞こえる。
「次はお前のメカ達だ…」
「何っ!?」
ファクトが叫ぶと同時に隣にいたメカ、トラフィックが分解される。
続いてOMMF-02も分解して全く使い物にならなくなった。
だが先程からの声の主は一向に現れない。
(な…何が起こっている…!?これは確かにザイディンの声……だが奴は目の前で斃って…)
ファクトの顔に汗が絶え間なく流れる。
と、ファクトが焦っていると…
(消えた!?)
目の前に倒れたままだったザイディンが消えたのだ。
全く見当もつかない状況に驚きを隠せないファクト。
その背後に何者かの着地の音がした。

一方、苦境の丘…
一人の戦士が到着した。
冷たい風が微かに吹く中、閑に現れたのは…
ファルギア・アトラク。Fチーム。
と、その瞬間、近くから極めて低い声が話しかける。
「来たか…」
目の下まで深く被った灰の布。
そして後ろで結んだ、その布の余りの部分と、黒い長髪が閑に揺れる。
ゼンディックス。Gチーム。
「此処に来れば…誰か一人は来ると踏んでいた…」
ゼンディックスはゆっくりと話し始める。
そして、ファルギアに向けて彼オリジナルの銃を構えながら頭に被った灰の布を掴み…
「俺の狙い撃ちを交わせるか見ものだな…ファルギア…」
布を捨て、素顔を見せつける。
そしてそれに答えるようにファルギアが喋る。
「よく覚えてましたね僕の名を…君を生かしておく事はできません…」
そしてその直後、
「死ね」
パアンッとゼンディックスの銃が火を吹く。

一方、上空…
飛んでいたテンが下方を見て呟く。
「奴はザイディンの兄貴……アクト・エクスト!」
アクト・エクスト。Bチーム。
テンの言葉に気付かず、アクトはlavaを揺する。
「おいlava生きてんだろ」
そしてlavaは起きる。
「さんくす…アクト…」
手にはスカイカットのカード、そして背中に羽根を生やし、飛び始めた。
lava。Bチーム。
「スカイカットのカードで飛んでるのか…」
次に、テンはある事に気付く。
「だが以前会った時のアクトとは姿が違う…何故だ…」
そう、前にテンがアクトと会った時は右眼にサングラスのようなモノクルをつけていた。
「エグに協力して貰ったのさ…2015年のアクトだ…w」
エグゾン・ジメンス。Bチーム。
そう、今回は色々な時代からキャラを送り込んで来たのだ。
その方が…楽しくね?w
「エグが今回Bチームか…するとこの様子も全てディスプレイで…」
そう、前回のバトルロワイヤルでは、Cチームで共に属していたテンとエグゾンだった。
その際、エグゾンはモニターで全ての場所で行われていた対戦を眺めて、戦法を考えていた。
そして前回もそれが大きな利点となったのだ…
…そして、アクトが武器を取り出し、テンと戦おうとする。
「侮るな…」
そこで、急に地上からテンに叫ぶ声がした。
「テン!!」
「ん?」
「俺は仲間だ!!地上に降りて来い!」
「エイト…!!」
エイト・フレイム。Aチーム。
エイトは上空に飛べない。
そこで、テンを地上に呼び、自分も協力しようと考えたのだろう。
だが、それはBチームにとっては不利。
だからこそ、アクトはそれを阻止しようとする。
エイトの方向に行くのを阻むように、アクトの生み出した闇の空間の入り口が大きく拡がる。
「行かせるかよ…」
「!!」
「ここはお前一人との戦いだ…。」
だがテンも引き下がらない。
「させるか…!ステルス…!」
テンの姿が消えた。
いや、テンの身体がステルス化、つまり透明と化したのだ。
これもテンの一つの能力。
簡単には居場所は見抜けない。
だがアクトは黙って集中する。
「………。」
と、急にアクトが一点に向かって飛ぶ。
そして武器を大きく振ると…
そこから血が飛び出す。
そう、彼はテンの居場所を突き止め、攻撃をヒットさせたのだ。
「何故…!」
当然、テンは驚きつつも疑問に思う。
すると、アクトがネタばらし。
「闇属性による透明化では、闇属性の俺にはよく視えるさ…。侮ったな」
そう、テンのステルス化は彼の持つ、闇属性のもの。
同じ闇属性であるアクトには、簡単に見破る事ができた。
更にアクトは追い討ちをかけ、止めを刺す…が。
テンとは別の人物が急に現れ、アクトの攻撃を阻止した。
キイイイインッと金属音が鳴り響く。
そして、その人物はアクトの身体を思いっきり蹴る。
それに何とか耐えたアクトは、数m下で停止した。
「…くっ…」
そして、その人物は…
スペイス・ウェイト。Aチーム。
軽く笑みを浮かべる。
「ふっ…!」
そして下方で…
「…侮った…。」
アクトが呟いた。

続く。

A…テン、エイト、スペイス
B…lava、アクト、ザイディン、エグゾン
E…ファクト
F…ファルギア
G…ゼンディックス