-lavaの研究所- "Lava"ratory

自作ストーリーの情報庫且つ稀にlavaの日常晒し

バトルロワイヤル弐 30話

一方、苦境の丘…
「くっ…」
既に傷だらけ、呼吸もままならないギルトがヴィーツァを睨む。
「おー…まだ殺れるのか、しぶてぇなァ…」
ヴィーツァが笑みを含めて歩み寄る。
「…お前だけは…なんとしても…がっ…!!!」
ギルトの口から血が飛び出す。
「こりゃぁもう終わりだな、誘ってやろう…我が『7つの"偽りの世界"』へ…」
ヴィーツァが右手を目の前に動かす。
その右手を中心に、闇属性の黒い靄が発生する…
ギルトが目を見開いてそれを凝視する中、突然視界が歪む。
しかしその直後。
銃弾の音が響く。
それがヴィーツァに直撃…
と思いきや、彼の姿は幻覚だった。
視界の歪みが元に戻る。
「ヴィーツァ…どこだ…!?」
「ここだ。」
「!!?」
ギルトの背後にヴィーツァが現れる。
「がっ!!!」
ヴィーツァのPtソードがギルトの背を切り裂き、ギルトの姿が飛ぶ。
「…こいつぁー厄介だな…」
ヴィーツァが呟く。
「ぐっ…くそっ…!」
と、そこにかなりの音を立ててバイクが走ってくる。
慣れた手つきでドリフトをかまし、乗り捨て、跳ぶ。
「な、何だ…!?」
ギルトが慌てる。
跳んだその姿は、二つの剣を手にしてヴィーツァに向かって近づく。
そしてX字に剣を振り、着地する…
「…甘いな。」
ヴィーツァが僅かな時間移動で剣の軌道を回避し、再び現れる。
「貴公がな。」
着地したその姿はライフルを後ろ向きに構え、即座に発泡する。
ヴィーツァが驚きを隠せない。
弾丸が頬を掠める。
「…くっはっはっはっ…流石だな…伝説とも呼ばれるスナイパーの腕と剣士の腕を併せ持つ隻眼かつ長髪…古賀魄亜…まだ謎が多いとも言われる。」
ハクアが後ろを向いたまま立つ。
「御名答…かつ、この腕は貴公等危険人物を排除し尽くす為にぞありけり…」
ハクアが剣をしまう。
「俺は、ギルト、貴公のチームと同じ者ではあらぬが、貴公を助く為に馳せ参じたりし…故、一度貴公は大殿篭るがよろし…」
「ハクア…ふっ、助かる…」
無言で、ハクアは頷き、ゆっくりとライフルを構え出す。
そして持ち前の素早さで身体の向きを180°変え、ヴィーツァに向かって発泡する。
しかし、ヴィーツァは一瞬にして姿を消す。
だがその直後、ハクアは自分の周囲にマシンガンのように発泡し続ける。
弾切れとなり発泡を停止した瞬間、ハクアの頭上からヴィーツァが現れ…
「プラチナロケット」
物凄い速さでPtソードが落下する。
しかしハクアは回避し、ライフルを捨て、背負っていた別のライフルを取る。
Ptソードを即、手の内に戻したヴィーツァは、再び発泡された弾丸を華麗に避け、脚を蹴り上げる。
その脚はハクアの顎に直撃し、身体ごと空中に浮かぶ。
落下してくるハクアを狙い、Ptソードを構えるヴィーツァだったが、落下しながらもハクアは銃弾を垂直に放つ。
慌てつつもヴィーツァは構えていたPtソードで銃弾を防ぐ。
そして真上のハクアに向けて…
「ノンタイム・バースト」
真上に跳ぶヴィーツァ。
同時に着地するハクア。
刹那、時間が止まる…
突然、ハクアの身体の至る場所から血が吹き出し、幾つかの武器が投げ捨てられる。
同時にハクアは前転し、膝をついて後ろを向ける。
ハクアの呼吸が乱れる。
白い姿に緋色の鮮血が目立つ。
一方ヴィーツァは空中で高速で回転しながら着地、直立する。
「今の一発でもう終わりか…?」
ハクアはただ呼吸を乱し、黙ってヴィーツァを見る。
「つまらないな、とんだ邪魔者だったぜ…?」
ただ立ち嘲笑するヴィーツァ。
それをただ見るハクア。
そこにたった一言…聞き取れるか聞き取れないかの声が投げられた。
「…くっ…」

続く。

A…テン、(エイト)、ズィーベン、(ナイン)、ワン、フィーア、フュンフ
B…lava、アクト、ザイディン、エグゾン、クレアーヴォイエント、ウィック、プラント、(ディルファーツ)、ウェズン、ハクア、以上
C…(ディヴィラル)、(レイ)、イクスサンダー、(フェイン)、スペイス、A-バレン、ストラフリード
D…ヴィーツァのみ
E…ファクト、ディザスター、(ザン)、ギルト、(オースィー)
F…(ファルギア)、(ガーヴェリア)、リドル、アルビノ、ライアート、ヴィオル、シェルリア、アクア
G…(ゼンディックス)、(ベット)、フィアース、ザギド