バトルロワイヤル弐 26話
一方、空き地…
「どうもlavaです。かなり間が空いてしまってすみませんでした。」
「急に謝罪始めたぜあいつ」
「間が空きすぎて皆さんバトルがどこまで進んだのか覚えている人とか皆無だと思いますが…自分も今までのバトル経過を全然覚えていなくて…」
「当たり前だろ、侮るな。」
「という訳で、前回までの状況を簡単に図にして纏めてみましたー!ヒャッホー!」
「下手。」
「うっさいなーいいじゃん。」
「lavaいつもこうだからな、溜息漏れるぜ。」
「あーもーうっせーなー!ダークレイディエイション!」
リドルのカードを手にするlavaから放射状に闇の熱が放たれる。
「防御…!」
それに対し、テンが短剣のコントロールで熱を防御する…
「侮るな。」
特徴ある口癖を響かせ、テンの背後からアクトが攻める。
「気付いていたさ、アクト…!」
「ふっ…ダークヴァルガハンド!」
突然の新技が弾け出す。
実体化した闇属性製の漆黒の手が、無数に放出される。
瞬く間にそれらは、テンの周囲を包み込み…
「十方包囲!」
テン本人から生み出された十の短剣がそれぞれ軌道を描き、漆黒の手の甲を刺してゆく…
一瞬、その手は停止したように見えたが…その刹那。
全ての手が自らの力で、甲に刺さった短剣を吹き飛ばす。
もはや手のダメージはゼロだ。
そのままの勢いで…再び、手はテンを包んでゆく…
それだけではない。
包み込まれたテンに止めを刺すように、一人の男の声が響く。
「アポカリプスメテオライト…!」
炎を纏う隕石が、連続的にテンを押し潰してゆく…!
どうやら、スペイスの技だが、ディザスターにも使用可能のようだ。
アポカリプスメテオライトによって潰れた漆黒の手が、液状に融解し地面が黒く染まる…
「…ふっ、テンたった一人に対し、このメンバーでは余りにも強すぎたかな…w」
アクトが微笑む。
そして、ディザスターが…砕けた隕石の中心に倒れる、動かない身体をゆっくりと持ち上げる。
「ふっ…一人だけで、この俺等に挑んだのが、運の尽き…彼の世で、また会おうw」
ディザスターが動かない身体を全力で投げ飛ばす。
飛ばされた身体は…廃れた工場の外壁に衝突し、そのまま垂直に落下する。
「テン…!」
「ツェーン…!?」
低い叫び声が響く。
「あっちゃー…SOSでもバトルしてたのか…これは面倒だなー…」
「いや、待った…」
「…どうした、アクト…」
「まだ奴は発動させていないぞ…古のCRACKSより伝わる、紅に染まったグロテスク覚醒を…」
「…!!!」
「Red fallen swords…」
動かない身体から、静かな声が響く。
「ぐぁっ…!」
「がっ…!」
「ぐぉぉっ…!」
紅に染まる短剣が、次々にlava,アクト,ディザスターの3人に突き刺さる。
「今こそ此処で解放するべき時だな…Λ覚醒!」
テンが声を響かせ、起き上がる。
「まぁった面倒なのが来たわねー…」
シェルリアがさり気なく、声を放つ。
続く。