-lavaの研究所- "Lava"ratory

自作ストーリーの情報庫且つ稀にlavaの日常晒し

バトルロワイヤル弐 7話

リドルがゼンディックスの前に向かって片手を上げ、闇の空間を創り出す。
リドルの目の前、ゼンディックスの四方数箇所、そして倒れたファルギアをも飲み込む。
ゼンディックスはこの状況に、銃を再び構え、トライデントを持ち直し、周囲に現れた空間に注意を払う。
空間から出るリドル本人を潰そうとしたのだろう。だが…
その空間、全てから現れたのは…
風。
「……!!!」
それもただの風ではない。
草原属性の破片が無数に含まれた風…そう、
ガーヴェリアのプレイリーウィンドだ。
トライデントを回し、銃で飛びながら避けようとするが…
当たる。
プレイリーウィンドの破片はとても細かく、次々にゼンディックスにヒットする。
「……くっ…!」
トライデントを回しながら、ゼンディックスは銃を一方向に向け、集中した。
「……爆煙弾!」
途轍もない爆発音がし、白い煙で視界が覆われる…
だがその直後だった。
「なっ…!」
リドルの前にあった闇の空間から、ゼンディックスがトライデントを構え、飛び出てきた。
爆煙弾で一部のプレイリーウィンドを相殺し、その空間から移動してきたのだ。
「姿を現せ、ガーヴェリア…!」
リドルに向かってトライデントが突かれる。
すると…リドルのフードだけがトライデントに刺さり、ゼンディックスは少しニヤッとする。
トライデントを思いっ切り引っ張ると…
フードを無くし、そこにはガーヴェリアが現れた。
ガーヴェリア。Fチーム。
ガーヴェリアはリドルの格好でゼンディックスと戦っていた。
「…やっぱりな。」
「…ちっ…案の定…ってッッサ…」
「だが、さっきからリドルの空間が現れる…って事は、だ。この周辺にいるんだろ…w」
「……その通りだ…」
突如、目の前の空間から本物のリドルが現れた。
フードを貸していたからか、顔が露ろになっていた。
「…ふっ、なるほど、な…w」
「ゼンディックス…続けるぞ…!」
ガーヴェリアが半仮面を着け、武器を構える。
ガーヴェリアが真っ正面からゼンディックスに襲いかかる。
だが余裕で、トライデントで防ぐ。
そのまま、ゼンディックスは片手でトライデントを振り、ガーヴェリアに迫る。
と、ガーヴェリアが剣でトライデントを振り払った。
金属音が鳴り響き、トライデントは宙を舞う。
その瞬間を見逃さず、ガーヴェリアは
「キタッ…プレイリーウィ…!?」
「170ミリ弾」
凄まじい音が響く。
トライデントを振り払われつつも、すぐに銃を発砲。
ガーヴェリアに的中した。
「…がっ…!」
「…ふっ…w」
「侮んな」
「!!」
勝ち誇る間も無く、ゼンディックスの背後にはリドルが迫っていた。
「合成属性…ブラックフレイムレイディエイション!!!」
リドルを中心とした、黒ずんだ炎が右回りに高速で拡がっていく。
高熱がゼンディックスを襲う。
ゼンディックスの身体が焼けていく…
立ち上がったリドルの顔は…黒く染まっていた。
元ヴェンジャンスの覚醒だ。
「…準備に間に合わなかったか…」
倒れたガーヴェリアには、Λ覚醒の予兆は見えない。
未だに、リドルの周りには黒ずんだ炎が上がっていた。
「…ゲホッ…よくやってくれたな…空間のクロスジーン…」
炎の向こうから、揺らめく黒い姿が近づいてくる…
「…数少ない、合成属性の使用者…油断してた…」
「…あれだけの攻撃で…まだ戦えるのか…!?」
突如、耳障りな金属音が一瞬響く。
その瞬間、リドルの頬が切られた。
「……!!!」
血が飛び出す。
「…何を狼狽える…クロスジーン…今のは俺のトライデントだ…」
「何っ…何処から…!?」
「何処から…?…そんなの、俺が居る所に決まってんだろ…」
「なっ…!」
ゼンディックスとリドルにはかなり距離があった。
「ふっ、このトライデントの先に、闇属性を灯して振れば…」
また、耳障りな音が鳴る。
と、同時にリドルの腹部から血が噴き出す。
「…!!」
「…そう、遠距離攻撃もできるのさ…w」
リドルの顔から汗が出る。
「あ、そうそう、言い忘れてたな。俺の主属性は、闇…それから毒。トライデントの攻撃に毒を仕込んでおいたよ…」
「…!!!」
リドルの身体から流れる血が、紫色に変色する。
「時間がないぞ、クロスジーン…その毒は一定時間後に身体に回り、絶命する。お前の絶命は確定だが…それまでに俺を倒せれば、敵は減るぞ…w…さぁ、どうする…?w」
「……!!!」
リドルから大量の汗が噴き出す。
「…一定時間後って…いつだ。」
「15分」
リドルが焦る。追い詰められる。
「…さぁどうするんだ…w」
「…そりゃ勿論…倒す!」
リドルが走り出す。
「…170ミリ弾」
リドルに巨大な銃弾が近づく。
…と、リドルは闇属性を使い、分身を起こす。
そのうちの、銃弾がヒットした2つが消えていく。
「黒闇球!!」
瞬時に、ゼンディックスが漆黒の何かに囲まれ、ボール状になる。
「……」
ゼンディックスが辺りを見渡す。真っ暗だ。
姿の見えないリドルの声が響く。
「…此処は合成属性、黒闇で創られた、周囲全てが空間で囲まれた、回避不可な空間…360°全ての方向から攻撃が来る…これで、終わりだ…」
ゼンディックスは真剣な顔つきになる。
その時、リドルに仕組まれた毒は、身体に回るまで、10分を切っていた。

続く。

A…テン、エイト、ズィーベン、ナイン
B…lava、アクト、ザイディン、エグゾン、クレアーヴォイエント、ウィック、プラント、ディルファーツ
C…ディヴィラル
E…ファクト
F…(ファルギア)、(ガーヴェリア)、リドル
G…ゼンディックス

※リタイアした人は括弧付き