-lavaの研究所- "Lava"ratory

自作ストーリーの情報庫且つ稀にlavaの日常晒し

バトルロワイヤル弍 4話

「完全に俺、無視されてる」
エイトはただ、彼等のやりとりを眺めていた…
「スペイス…!」
「今は俺に任せとけ…w」
スペイスが嗤う。
そこに新たな戦士が現れ、スペイスに話しかける。
「任せるだァ!?よっく言うぜ…wよぉ…スペイス…wこの姿…覚えてんだろ?w」
突如として、黒の戦士が現れた。
「…ヴィーツァフェルディD…ヴィーツァの二段覚醒後の姿…」
スペイスが応える。
「御名答…」
ヴィーツァ・クライス。Bチーム。
そこで、ヴィーツァは覚醒を解き、元の姿で黒と赤の帽子を被る。
「だがお前…分かってるようだな…www」
ヴィーツァがスペイスの何かを感じ取ったようだ。
その言葉に気づいたかのように、スペイスは応える。
「……!!そりゃそうだ…俺もお前と同じだからだ、ぜ…」
その下方で、地上に降り立ったテンがエイトに話す。
「エイト…久々だな…。」
上方のやりとりを見て、エイトは訊く。
「スペイスに任せていいのか…?」
そしてそれに答えて、
「問題ねぇだろ…寧ろ俺等がいると邪魔だ…」
そこに、Bチームのアクトとlavaが着地する。
「いや…俺等は地上で……戦うぞ…。」
アクトが不意に武器を構えて呟く。

一方、苦境の丘…
火を吹いたゼンディックスの銃…
そして折れて一部が飛んでいった…ファルギアの武器…
「くっ…!」
既に、ファルギアの武器は使い物にならなくなった。
ゼンディックスの狙いは確実だ。
あの細い武器でも簡単に砕ける。
「どうした…引力使う雑種よ…お前はそんな程度か…」
ゼンディックスが追い討ちをかける。
引き下がらず、ファルギアは対へて言う。
「容赦ないですね…ヴィーツァ軍のエックス…。」
だがその顔には汗が浮かんでいた。
強気になり、ゼンディックスは更に言う。
「攻めていくぞ……」
ゼンディックスの銃は再び、火を吹く。
ファルギアの足元を狙ったそれは、ギリギリだが、容易にファルギアに避けられる。
「ちっ…!」
銃を回避しようと、ファルギアは真上に跳んだ。
だがその瞬間、
「とどめ」
ゼンディックスがまた銃を打つ。
空中へ跳び、対処できない状況…
そのまま、ファルギアの丁度目の前にゼンディックスの弾丸が迫っていた。
「……!!!」
武器も失い、全く身動きの取れないファルギア…
もう駄目かと思った…その瞬間だった。
目の前まで迫っていた弾丸を、不敵な笑みと共に、ファルギアは左手で掴んだ。
「何っ…」
止めを刺したと思っていたゼンディックスが、まさかの出来事に驚きを隠せない。
そのままファルギアは地上に着地し、続けて言う。
「覚…醒!!」
地に着いたファルギアの身体が、一瞬にして黒く染まる。
それと共に、ファルギア自身の身体から、凄まじい気が放たれる。
「……!!」
ゼンディックスが閑に驚く。
そして続けて、ファルギアは攻撃を開始する。
「電性雨!!」
両手を横に拡げたファルギア…
と、同時にゼンディックスの上空から、無数の雨粒が降り注ぐ。
だが、ただの雨粒ではなかった。
ファルギア自身の属性、電気を纏った雨粒…
ゼンディックスの身体に次々と電気が流れて行く。
「ぐっ…!!」
自身の属性に電気を持たないゼンディックスは、途轍もないダメージを受けていた。
「くっ…!」
だがそれに耐え、ゼンディックスは銃をファルギアの方向に発砲し続ける。
だが、目の前で不敵に嗤ったままのファルギアに弾丸が届きつつも、その弾丸は、黒く揺らぐ姿を抵抗なしに通り抜けた。
その現象を、ゼンディックスは容易に見抜く。
「……!この感じ…闇属性の幻覚…!」
そう、ファルギアは既に闇属性による幻覚を創り出し、偽の自分を囮にして…
ゼンディックスの背後から攻める。
「油断したな…」
突然の声に、ゼンディックスは驚く。
それに気にも止めず、ファルギアは話しながら攻める。
「僕等の覚醒は…更に属性がプラスされる」
覚醒によって復活した武器をゼンディックスに向け、攻撃し掛ける。
だが、ゼンディックスはその攻撃を弾く。
「!」
カキインッと金属音が響く。
ゼンディックスは相手との距離をとり、新たに取り出した、棒の武器を廻し、構える。
「俺の武器は銃のみじゃねぇ…来いファルギア!!」
武器の説明をして、ゼンディックスはファルギアの攻めを煽る。
これに応えるように、ファルギアは攻撃を再開する。
「漆黒の弾丸!!」
漆黒のファルギアが武器を華麗に廻し、そこから黒の闇属性の弾丸が無数に放たれる。
だが、ゼンディックスがかなり俊敏な動きで全ての弾丸を避ける。
ゼンディックスに死角はなかった。
それを集中して見ていたファルギアは、弾丸の軌道を計算し、ゼンディックスに当たるようにし向け、
「当たりッ」
…と、呟いた…が。
確かに…ゼンディックスの顔に弾丸は的中した。
だがそれは、僅かに顔に掠れただけ。
その顔から鮮血が飛び出す。
そしてそれを利用し、ゼンディックスは僅かに嗤って、
「いや…」
ゼンディックスの姿が僅かに赤く変化する。
「ラムダ覚醒!」
その声と同時に、ファルギアに迫る。
ゼンディックスは覚醒によって、武器まで変化した。
ゼンディックスのΛ覚醒は、特殊Λ覚醒で、武器まで強化する形態だった。
銃は大きく、そして複雑に化し、棒のような武器はトライデントへと変化する。
そして、その俊敏な動きを変えずに、音速程の速さでファルギアの背後へと回り込む。
ファルギアはその速度に全く対処できない。
ただただ畏れるだけだった。
「ロックオン」
ファルギアは何もできず、ただ口を大きく開けていた。
だがそれと対照的にゼンディックスは銃をセットし、俊敏だが、確実に狙いを定める。
そして、ゼンディックスは勝ち誇ったかのような不敵な笑みで、ファルギアの背後に銃を向け、呟いた…
「170ミリ弾」
その声と同時に、ゼンディックスの二つの銃口が、凄まじい音を…ガヴンッガヴンッと立て…
ファルギアが気付いた時には、覚醒で黒く、長くなった髪が2箇所、銃によって切られた。
「……!」
その事に気を取られ、ただ立ち尽くすファルギアだったが…
俊敏さを保ちながら、ゼンディックスは着地と同時に直ぐに、次の攻撃に移る。
グサッ…と凄まじい音と共に、楠んだ紅の血液が散る…
目を点にしたファルギアの脳天には…ゼンディックスの武器、トライデントの先端が3箇所、飛び出ていた…
ファルギアはただただ、意識を失っていった…

続く。

A…テン、エイト、スペイス
B…lava、アクト、ザイディン、エグゾン、ヴィーツァ
E…ファクト
F…ファルギア
G…ゼンディックス